二人制審判の勉強



(15)一人よりは二人

首都圏野球審判協会・二人制システム勉強会

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審判

 1月は比較的ゲームが少ないので、トレーニングを兼ねまして「一人制依頼審判」を二人でできるチャンスです。

 先日もこの試合ならば一人で充分に対応出来ると思いまして、「自信」をもって行っておりました。そこへ突然「入りますよ」と声を掛けて仲間の審判が入って来ました。

 彼は1時間づれまして隣のグランドでの審判があるのです。もちろん練習試合なので大歓迎です。このように気楽に出来るのが当協会の特徴です。

 彼が入った途端に投手からの牽制球がありました。ホームから見ておりまして「うーん。どちらかなぁ。アウトにはできないなぁー」と感じました。だが、塁審は自信をもって「アウト」のコールをしました。

 選手も充分に「納得」した様子です。一人制で球審が「アウト」に出来ないのは遠くで見ていて説得力が無いからです。やはり塁審の「アウト」は説得力があります。また、なんといってもその場面がよく見えるのです。

 距離よりアングルと言いますが、やはり理想的なのはある程度の近くでよいアングルで判定することです。

球審からのこの場面の判定は首を一塁方向に動かすだけの場合もあります。それでも一歩でも二歩でも近づいてマスクを取りコールすることです。まぁこれが限界の一人審判のアングルになります。

 ある野球連盟から「3名体制の審判なので審判員が2名だと正確なジャッジが出来ないのではないかとチーム・選手からたびたび言われます。」というメールをいただきました。

 チーム・選手のから見れば今まで3名でやっていたのを2名にしますと不安を覚えます。4名から3名も同じだと思います。日本の場合は少年野球大会から4名で行っています。審判は「4人制」だと思いこんでいる方が多くおられます。

公認野球規則には「野球は、一人ないし数人の審判員のもとに、行なわれる競技である」(途中略)と明記してあります。

「一人制審判」に慣れますと「二人制審判」がいかに正確に判定でき、球審に「専念」できるかがわかります。
「三人制審判」「四人制審判」をたまに行いますと、よほどレベルが高くないと球審以外は「間」が持ちません。

 一人制〜4人制もいかにベスト・アングルで「判定」するかが重要です。四人いるからと安心していますと「落とし穴」に審判がはまります。

選手は100パーセントのジャッジを要求いたします。それに応えるには「説得力のあるジャッジ」が必要です。
 
 審判は一人より二人ですが、初めから四人制をやっておりますと三人制、二人制とやって行きますと中々「応用」が出来なく、ベストアングルも取れないと思います。

「二人制審判」が出来なければ三人制・四人制も出来ないと思うようにならなければいけないと思います。

大きな部屋を四人で掃除をすれず25lずつやればいいです。二人は50lになります。一人では100lになります。一人では完璧に掃除は出来ません。われわれは何とか二人いれば完璧に掃除が出来ることを目指しています。

 東京の区・市大会などで「二人制」を積極的に取り入れている連盟があります。若い審判員がグランドを走り回っている姿は、ハツラツとして好印象をチーム・選手に与えるのではないでしょうか。


(2009年3月1日)


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