二人制審判の勉強



(22)二人制審判から一人制審判を学ぶ(1)

Y・K審判員 

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 現在の「一人制審判」を行っている大半の審判員は、自分の子供が野球部に入った際グランド設営やボール拾い等、父兄ができる範囲のお手伝いが始まりです。

 そして練習試合に「審判がいないから」といわれ比較的判定の少ない3塁塁審のお手伝いが審判の始まりだったのではないでしょうか? 

 その後、少年野球の連盟や団体の審判講習会を受講し、審判服や帽子を購入して小学から中学へ(硬式野球はボーイズ、リトルシニアー等)そして日本軟式野球連盟、高校野球連盟、 大学野球連盟、日本野球連盟等々を経験して「一人制審判」をやっておられる方が大半だと思われます。

 それらを経験した審判員でも「一人制審判」は難しいです。
これから書くことは「二人制審判」から学んだことを「一人制審判」にいかに生かすかということです。

 二人制審判で内野ゴロのホースプレーは球審が本塁と一塁のハゥルライン中間点13,7M(45フィート)付近まで進み、ハゥルラインを確保し打者走者がスリーフットレーンから外れて一塁手の守備妨害を見るのが大切だと指導されます

 一人制審判では打者走者の一塁ホースプレーも球審が判定しなければなりません。見にくい位置なので、スタートは二塁手方向に向かい少しでも良い距離と角度をとるべきでしょう。

 二人制審判でセンターからライト方向の外野飛球は一塁塁審が打球の責任を持ち、打者走者の進塁はすべて球審です。二塁での際どいタッグプレーなどの判定は球審になります。

 一人制審判の場合は、投手板の先まで進みながら打者走者の一塁触塁をちらっと見ながら、二塁での際どいタッグプレーなどの判定をします。文章にしますと簡単ですがここ一番ハッスルが要求されるジャッジです。

 レフト方向ならば打球方向に進みながら打者走者の一塁の触塁をちらっと見ながら同じ判定が可能でしょう。

 走者三塁で内野手からバックホームの場合球審は送球とホームプレートの延長線上に位置し判定を見るものと教えられました。外野手からの返球も同様の教えだったと記憶しています 
 しかし送球が一塁側か三塁側に大きく外れ追いタッチプレーになったときに球審の位置から反対側だったらと、まず走者の本塁触塁と捕手の走者への触球の確認は無理でしょう。

 その対応として投手板とホームベースの延長線上(Point of Plate)に位置していればどちらかに一、二歩ステップすれば双方のプレーが確認できるがそう簡単ではありません。なかなか難しいです

 球審は常に一塁ベースラインの延長線上(1ST Base Line Extended)と三塁ベースライン延長線上(3rd Base Line Extended)の内側(90度)の内側に位置していることが良いそうです

 二人制審判を学ぶことは三人制〜四人制基本の動きになるともいわれています。

 二人制審判を学ぶことは、一人制審判で素晴らしい動きと判定で選手、観衆を納得させられると思います。

 UDC等で行われています二人制審判の講習会に積極的に参加したいものです。

UDCホームページ
http://www.umpire-dc.org/

(2011年1月1日)


★「二人制審判から一人制審判を学ぶ」はいろいろな角度から、複数の審判員にこれからも書いていただきます。


(2011年1月1日)


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