審判員の本音
審判員の本音
◇◇◇ 境野興造審判員 ◇◇◇


【12】ボーク 2
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 ボークについて大事なことを、書いていないことに気付きました。ボーク「Balks] 妨害、じゃま、失策、手抜かり、{野球}ボーク と、辞書にあります。

 「野球規則」2・63「クィックリターンピッチ」打者の虚をつくことを意図した投球をいう。これは反則投球である。”(走者のいるときに限って多く見受けることです)”

 上記は危険球です。私は選手皆さんにお願いしたいです。(指導者の方には特に宜しくお願いします)ただ単にボークだけではありません。打席にたった打者は、まだ打つ準備が出来ていません、そこを突いて投げ込むのです。

 投手はセットポジションからの静止を義務付けられています。(8・05 m)不意打ちを食らった打者は避けることもできなくなります。走らせたくない、打たれたくない、という投手の気持ちは分かりますが、まず、この行為は規則で禁じられているだけでなく、とっても危険な、怪我に直結するということを、認識していただきたいと思います。

 わざわざ高野連では、このことについて、審判員に特別に通達まで出しています。私は、この事は絶対に厳しく判定していくつもりです。

 打者にも、投手にあわせて打撃姿勢をとる位の配慮は当然のこと、必要と思います。まずベンチにお願いしたいです。走者・打者とのサインはスピーディーにお願いいたします。けして審判員のためではありません。ルールで厳しく規制されている相手投手にも気遣って欲しいと思います。打席を外さず、サインを見るように心がけて下さい。なかには一球、一球打席を外すように指導されているチームもあるように見受けられます。フェアープレーのなかから野球のおもしろさを満喫して下さい。(打席を外していなくても、球審はベンチから、サインを受けている時間帯は投球を許しません。安心してサインを受けて下さい。但しスピーディーに)

 勝負に拘った野球は大好きです。私も勝つことのなかから、色んな事を学んだ気がします。ルールを守る。これはスポーツをやる人の義務です。義務を果たしてはじめて権利が生まれると思いますが、如何でしょうか? 権利だけを主張するようなゲームはご勘弁願いたいです。

 ボークについて、あんだらかんだらと言いたくはありません、まずフェアーに審判員も本音では、感動を出来る試合を待ち望んでいるのです。厳しくボークを判定されたら、選手皆さんはその審判員を、どう評価なさいますか?決してよい評価は頂けないと思います。審判員が痺れるような試合をして下さい。そして審判員を本気にさせて下さい、審判員の余裕を奪い取って下さい、是非お願いいたします。


 (2005年4月1日)


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