審判員の本音
審判員の本音
◇◇◇ 境野興造審判員 ◇◇◇


【13】審判員の裁定について内々の事
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 審判員の裁定は最終的なものであります、これが本当に大変なのです。

 先日ある学生の大会での反省会でいろんな意見が飛び出しました。まず、ストライク、ボール(高低、コーナー)審判員の個人差は絶対にある。と言う事から始まりました。ストライクゾーンを規則で決めている以上は誰がやっても同じが理想でしょうが、やはり生身の人間のやる事ですので、選手達にはご理解いただきたい。

 それよりも、早く審判員の傾向を見極めて対応し、試合を進めた方が有利だよね、(高低コーナーの)定まらないジャッジ、これは勉強不足の何者でもない。要するに下手としか云いようがない。捕手が動きすぎて良く投球を見せてくれない。こんな場合等は見せてくれないのだからボールと判定するしか方法が無いのでは、見えない球をストライクとは言えないよね。

そして私の場合は フェアー、ファールボール、これが二件発生いたしました。
(その1)2人制での試合、塁審H氏2アウト1-3塁、打者の足元から出た打球でした。スパイクに触れて1、2塁間へ緩く転がって行きました。素早く私がファールのジャッジ、ですが走者は夢中で走りプレーは止まりません。1塁に送球されました、H氏、私に目でコンタクトをとって来ました。どうする? 私、流しましょう、H氏、アウトのコール。

反省会では、この事が当然話題になりました、流した理由について私は当然説明いたしましたが、最後に一言「ファールはファール、フェアーには出来ないよ」他の審判員の言葉でした。反省でございました。

(その2)同じ2人制でのこと、私達はランナーを置いての1塁線又は3塁線はPUが見ると決めてあります。レフト線に痛烈なライナー、PUの私はライン確保打球を目で追いました、とその時に3塁手が私の目線に入ってしまいました。ラインの内か、外か判断を出来ませんでしたが、判定するしか方法がありません。とっさにフェアーとゼスチャーを入れていました。周りをみて一息と思いきや、抗議です。仲間のBUも笑っているのです、ヤベーと思いましてBUに相談したふりしてファールに訂正しました。ベンチからポカリスエットが届きました。(笑い)


 (2005年6月1日)


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