思うがまま…II

臼井淳一
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(12)甲子園で平和を考える8月

 今日8月15日は終戦記念日
 8月6日は広島市へ原爆投下
 8月9日は長崎市へ原爆投下
 そして今年は福島原発事故が収まらない8月
 8月は平和を考える月です。
 それに熱戦の高校野球の8月でもあります。

 そんな8月に「平和」を甲子園のアルプススタンドで考えて見たいとふっと思いました。
 甲子園への距離は車で片道500キロ以上あります。かなり一人では過酷な運転になるとおもいましたが、最初で最後の甲子園観戦になると覚悟を決め行くことにしました。


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 自宅を出て東名入り口まで2時間の渋滞、東名に入ったら厚木まで渋滞。それもすべて事故渋滞です。この暑さの中では人も車もおかしくなっているようです。わざわざお盆を避けて行った意味がありませんでした。

 時速110キロで走行しますと単純に計算しましても5時間で大阪まで着くのです。休息をいれても7時間です。それが10時間もかかりました。なんと帰りは12時間です。22時間も車に閉じ込められてしまいました。つくづく運転は体力勝負であると思いました。

 ビジネスホテルに宿を取りいよいよ甲子園です。なんせ大阪は東西南北分りません。今回は茨城の友人HIさんが先に甲子園観戦に来ていましたので、いろいろお世話になりました。

 HIさんも審判もやりますが、春夏の甲子園観戦は8年連続観戦しています。「高校野球ファン」というよりは、野球の原点、審判の原点は高校野球にあると確固たる信念をもった人です。

 バックネット裏の最上段で観戦することになりました。この場所は涼しくクーラーのきいた部屋にいるみたいです。選手のプレーも見えますが、全体の審判員を含めての動きを見るのには最適な場所です。

 外野のアルプススタンドのお客さん、1塁側・3塁側の各応援団、バックネット下のお客さん。舞台は整いました。
 3万の観衆が見つめる中でグランドでは20名を超えます方々がグランド整備を手際よくしています。高校球児にとっては最高の舞台であることが実感として分りました。

 わたしの隣の席には80歳を超えたと思われるお年よりの集団、後ろには10代の将来の高校球児と多彩な観衆です。

 8月の平和は甲子園にも訪れています。平和でなければこれだけの舞台はできません。66年前の8月まで日本は戦争はやっていたのです。今年は福島原発事故が収まらず「平和」にかげりが出ています。

 甲子園の大観衆、選手の全力プレーを見まして、平和の大切をしみじみ感じました。いつまでも、いつまでも夏の甲子園野球はつづけなければなりません。

 わたしにとっては最初で最後の甲子園観戦になると思いますが、1審判員としてもテレビでは見られない得るものがたくさんあり、とても勉強になりました。

 今年は3月11日から暗い気持ちです
 今年の8月は特別に暑いです
 暑くてもいいですから将来の球児たちがいつまでも
 8月の甲子園への夢をみつづけて欲しいです
 そんな平和な8月を壊さないでください
 原爆も原発も戦争も許すまじです

 わたしの住んでする街角のスピーカからは
 「本日8月15日は終戦記念日です。皆さん。黙祷をいたしましょう」と毎年のように流れてきます。

 福島第1原発付近の街角のスピーカからも同じ内容が流れるのでしょうか。聞く方々は不安が一杯です。それも66年目にして大きな不安を押し付けられているのです。


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(2011年8月15日)



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