思うがまま…II

臼井淳一
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(13)人間の眼とカメラ目線

 高校野球をスタンドで観ていまして、微妙な判定が時たまあります。特に「アウト・セーフ」はリプレー画像が見たいと思うことがあります。

 後日、ビデオで見る機会に出会いますと「判定」とは違っています。この判定によって負けたチームは悔やまれます。プロ野球でも同じことが度々あります。

 それなら一層のことすべてビデオ判定にしたらどうか、例えば1塁・2塁・3塁は足が先かあとかは「ベースに青が点火するとセーフ・赤はアウト。その他のプレーはすべてデオ判定」などということも出来ると思います。

 と言うことは球審一人でいいということになります。もちろんホームでのプレーも赤・青が点火します。

 想像いたしますと一見正確で、面白い野球だと思われますが、反面、実に「味気ない」「人間味のない」スポーツになってしまうのではないかと思います。

 そもそも「人間の眼とカメラ目線」とは違って当たり前なのです。スピードのあるプレーの判定を瞬時に下さなければなりません。

 最近の傾向として100パーセントカメラ目線が正しい。人間の眼は間違いが多すぎるというという人が増えています。はたしてカメラ目線が100パーセント正しいのでしょうか。

 カメラ・ビデオを操作しているのは人間です。100台のカメラ・ビデオで同じ場面を撮っても微妙に違ってくると思います。ベースの前に人がいたら踏んだかどうかも分りません。

 人間の眼も自チームには完全セーフに見えて、相手チームは完全アウトに見えます。そこで必要になるのが判定をする人の眼です。時にはカメラの眼が正しいかも知れませんが、納得できないのも判定の一部と考える必要があると思います。

 話をまた変えてしまいますが、カメラ目線を意識しますと真実が言えなくなります。福島第一原発事故を例に挙げますと、3月11日・3月15日に水素爆発をしているのに、3月20日を過ぎても記者会見では真実を語ってくれません。

 カメラの前で真実を語ってしまうと「大混乱」になると思っているのでしょうか。真実を語らない方が返って混乱を招くだけなのです。それにもう一つ、必ず「逃げ口」を作って語っています。

「そうなるかもしれない」「現段階では被害はない」「将来的には時間がかかる」
「避難地域は30キロ圏内から広がるかもしれない」「現時点で原発はコントロールできている」「原発内施設は段々復旧に向っている」「暫定基準は00シーベルト・暫定基準は〇〇セシウム」

「暫定基準」ってなんなのでしょうか。「安心基準」とは絶対言わないのが曲者です。

 彼らのカメラ目線で語ったことは誰も信用していません。正確に言えば信用できないのです。

 まだ、野球の人間の眼とカメラ目線の方が信用できます。

 テレビカメラ・報道カメラの前で多くの記者の方から
「貴方は野球の審判と奥様のどちらが大切ですか?」
「ハイ。わたしは芸能人ではありません。女房を大切にします」

 これを見た女房が
「お父さんはカメラ目線では嘘ばっかり言っていますね。あいかわらず…」
 なんてことにならなければよいが……。

★先日こんなメールをいただきました。人間の眼は現実を捉えています。

私の 姉と姪は松戸市在住です。
毎日 飲料水の確保で大変です。
いまだに 水を買って いるそうです。
洗濯ものや 布団も外に 干せないとか

姪は 6月の終わりに 子どもが生まれ
ミルクは ペットボトルの水で 姉が デッキをブラシで
水洗したり 赤ちゃん用の布団は干しても 
カバーすぐ外して 洗濯して部屋で 干すそうです。

柏市が 3月21日の雨でかなり 高く怖がって
神経質になっています。今は生まれたての赤ん坊に
雨が当たらないように 車庫の工事をしています。


(2011年9月1日)



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