作 臼井 淳一


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 (15)「努力・忍耐・辛抱」です

 いよいよ定年2003年1月6日が秒よみになってまいりました。
 会社の資料によりますと、わたしの勤続期間は「41年と4カ月と1日」です。入社は1961年9月6日とのことです。

 わたし自身の気持ちは41年前とそれほど変わっておりません。ただ少し違うところは、わたしが一人ぽっちではなく、家族ができてしまったということぐらいです。それもなんの「努力」もしておりません。だいたいわたしは「努力」ということは、今までの人生の中でした覚えがありません。もちろん「辛抱」「忍耐」は見学だけで、したことは一度もありません。
 
 どちらかと申しますと「勉強大嫌い」「ぶきちょ」「めんどうくさがり屋」と三悪人間の典型でございます。
 ただ一つだけ、子どものころから「神経質」と言われていました。実はこれを最大限に生かせてくれましたのが、今の会社の先輩諸氏でございました。

 まぁ。あきらさまにいいますと、わたしの「わがまま」を会社の先輩諸氏が大目に見てくれたことです。「短所」を「長所」に変換してくれたのです。そいいう意味では会社に対して「感謝」しても有り余るものがあります。

 会社から「午後からでいいからあと五年間、ボランティアで働け」と言われましたら。「はい、そうします」と素直に応えます。

 もう、わたしみたいな「社員」はわたしで終わりだと思います。

 わたしが経営者でしたら「あぁ、41年間。本当に無駄飯を食わせた。もうこういう社員はコリゴリだ」と思います。わたしが感じるのですから実感がこもっているでしょう。

 わたしの「送別会」は1月17日に行ないます。女房に「お前がでてくれないと、ビールビンやコップが飛んできて、五体満足で帰れないよ」といいましたら。「やっぱりね。お父さんは悪いことばかり会社でやったでしょう」と、さすがよく分かってくれています。感謝、感謝。返す言葉もありません。

 さて、この連載もあと二回で終わりになります。8回の予定が17回にのびてしまいました。更新者・金光さんには感謝・感謝です。
 もうしばらくの間「努力・忍耐・辛抱」です。

(2002年12月15日)



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